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いえポータル住宅購入コラムいえポータル編集部失敗しない「マイホーム予算」の整理術

住宅購入コラム

電卓と家の模型を前に予算を相談している家族

3秒でわかる

この記事の要点(3Point)

  • マイホーム予算は「銀行が貸してくれる額」ではなく「毎月確実に返せる額」から逆算する
  • 注文住宅・建売・中古リノベは、物件価格だけでなく「見えない諸費用」の総額で比較する
  • 熊本・福岡の地方銀行ごとのローン審査傾向と、外構費・登記費用などの隠れコストを把握する

マイホーム購入を考え始めたとき、最も大きな壁となるのが「資金計画」です。家づくりや物件選びを進める前に正しい予算を把握しておかないと、後から予算オーバーに気づいて計画を白紙に戻すことになります。

実際の住宅価格や諸費用の相場、そして自己資金とローンのバランスを整理し、無理のないマイホーム予算を導き出す手順を解説します。

住宅ローンの借入限度額を予算にすると後悔する

最初の資金計画で多くの方が陥る罠が、金融機関のシミュレーションで算出された「借入可能額」をそのままマイホームの総予算として設定してしまうことです。

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「年収の7倍までローンが組めると聞いたので、限度額いっぱいまで借りて希望のオプションを全部入れたいのですが、大丈夫でしょうか?」

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「限度額まで借りるのは非常に危険です。銀行の審査基準と、実際の生活に余裕を持てる返済額は全く異なります。教育費や車の維持費、老後資金などを考慮し、『返せる額』から逆算することが鉄則です。」

一般的に、無理のない住宅ローンの返済負担率(手取り年収に対する年間返済額の割合)は20〜25%以内が目安です。例えば手取り年収が500万円の場合、年間の返済額を100万〜125万円(月額8.3万〜10.4万円)に収める計画を立てる必要があります。

注文住宅・建売住宅・中古リノベの費用内訳と総額の違い

予算を振り分ける際、どの買い方を選択するかによって費用の内訳は大きく変わります。物件価格だけを見て比較すると、後から想定外の出費が発生します。

費用項目 新築建売住宅 中古住宅+リノベ 注文住宅(土地購入含む)
物件・建築費 土地+建物がセットで確定 中古物件価格+リノベ工事費 土地代+建物本体工事費+付帯工事費
諸費用目安 物件価格の6〜9% 物件価格の7〜10%(仲介手数料含む) 総費用の10〜12%(つなぎ融資等含む)
外構費・照明等 基本含まれていることが多い リノベプラン次第 別途150万〜300万円程度必要
予算のブレにくさ ◎(総額が確定している) △(解体時の追加補修リスクあり) △(要望追加により増額しやすい)
💡 いえポータルスタッフのワンポイントアドバイス

中古住宅+リノベーションを検討する場合、物件購入とリノベーション費用を別々のローンにすると金利が高くなる傾向があります。「リフォーム一体型住宅ローン」を活用して借入を一本化することで、月々の返済額を大幅に抑えることが可能です。

熊本市・福岡市の住宅価格相場と地方銀行のローン傾向

熊本市郊外の分譲地の街並み
▲ 市内中心部から車で30分圏内の郊外エリアでは、建売住宅と注文住宅の価格差が顕著になります。

エリアごとの実勢価格を把握することも重要です。例えば熊本市南区や東区の一部では、新築建売住宅が3,000万円〜3,500万円前後で供給されているのに対し、同エリアで土地を購入して注文住宅を建てる場合、土地代(1,200万円〜1,500万円)と建物代・外構費を合わせると総額4,000万円〜4,500万円以上になるケースが増加しています。

福岡市郊外(春日市や大野城市など)でも同様に、建築資材の高騰により建売と注文の価格差が開いています。「予算4,000万円」という枠組みの中で、注文住宅で立地を妥協するか、建売住宅や中古リノベで立地の利便性を取るかという選択が必要になります。

また、住宅ローンの借り入れにおいて、熊本の肥後銀行や福岡の福岡銀行など、地元地方銀行の動向も資金計画に直結します。現在、地方銀行の変動金利は依然として低水準を維持していますが、審査においては「返済負担率の基準金利(審査金利)」を実際の適用金利よりも高めに設定して審査を行う銀行が大半です。ネット銀行と比較して対面相談の手厚さや団信(団体信用生命保険)のバリエーションに強みがあるため、金利の数字だけでなく総合的なコストで銀行を選ぶ視点が求められます。

予算オーバーを防ぐ隠れコストと諸費用の実例

資金計画で失敗する最大の原因は「諸費用」と「付帯工事費」の見落としです。チラシやWebサイトに記載されている物件価格や建物本体価格には、生活を始めるために必要なすべての費用が含まれているわけではありません。

  • 外構工事費: 注文住宅の場合、駐車場のアスファルト舗装やフェンス、カーポート等の設置に150万円〜300万円程度かかります。
  • 登記費用・住宅ローン借入費用: 所有権移転登記や抵当権設定のための司法書士報酬と登録免許税、さらに銀行に支払う事務手数料や保証料で数十万円から100万円以上発生します。
  • 火災保険料・引越し費用: 新居の火災保険(10年一括などで数十万円)、仮住まいの家賃や引越し費用、新居用の家具・家電購入費も自己資金から捻出する必要があります。

車2台分の駐車場とアプローチ外構
▲ 駐車スペースのコンクリート打設やカーポート設置は、見積もり漏れによる予算オーバーの代表例です。

自己資金(頭金)をすべて物件購入費に入れてしまうと、こうした現金払いが基本となる引越し費用や家具家電の購入費が枯渇してしまいます。マイホーム予算を整理する際は、「物件に使えるお金」と「それ以外の手元に残すお金」を明確に切り分ける作業から始めることが重要です。